ハジェの予言 - リヴァイアサン
リヴァイアサンは、龍族の惑星「ミシロン」から渡ってきた。彼もまた、初めは龍だったのかもしれない。
ミシロンに住んでいた龍たちは、途方もなく巨大な体をしていた。エネルギー体から始まり、表面を硬い表皮に覆われた彼らはほとんど重さを持たず、大きいほど有利だった。またその姿も、現在の龍よりはるかに多様だった。
龍族の始祖であるミサゴンは、容易に散ってしまうエネルギーではなく、確かな肉体を得るべきだと考えた。そこで次元門を開き、龍たちを惑星「ヒルノル」へと連れてきた。
龍は脱皮するたび、新たな特徴を吸収する力を持っていた。龍はヒルノルで過ごす間に、鎧のように頑丈な表皮の内側へ脊椎動物の特徴まで取り込み、今日知られる龍へと生まれ変わっていった。目的を果たした龍たちはミシロンへ帰還し、偉大な文明を築いた。
しかし、すべての龍がそうしたわけではなかった。
ミサゴンと龍たちが初めてヒルノルに移り住んだ頃、この地には旧大陸の探索を始めたばかりのイフナと、都市の最初の礎を置いていたヌオンがいた。そして四人の半神が彼らを見守り、導いていた。
四人の半神は、世界を創造した母なる神が新たな種族を見守るために生み出した守護者だった。彼らは他の神々よりも早く誕生したが、全能ではなかった。ヌオンの記録によれば、彼らは「目覚めし者エウィン」、「種をまく者グデロン」、「刈り取る者ヨルダンス」、「守る者ヘルスタン」と呼ばれていたという。
半神たちは、龍族の出現をすぐに察知した。彼らは龍たちに故郷の地へ戻るよう伝え、ミサゴンはヒルノルを征服するために来たのではなく、目的を果たせば帰るつもりだと答えた。ヘルスタンは、約束を守らずたとえ一頭でも龍が残るなら、龍たちの故郷ミシロンが報復を受けるだろうと警告した。
四人の半神は、龍たちの肉体がゆっくりと変化していく様子を見守った。龍たちが次第に体を小さくしていくと、抜け落ちた抜け殻にはミシロンから来たエネルギーが満ちていた。多くの龍は変異に成功したが、一部は適応に失敗して命を落とした。死した龍たちは、抜け殻とともに海へ捨てられた。
やがて変異が終わると、ミサゴンは約束どおり龍たちを連れてミシロンへ帰った。それから長い歳月が流れた。イフナの時代が訪れ、ナチャッシュが現れ、ヌオンが偉大な文明を築くと、半神たちは世界を育む役目を種族たちへ任せ、姿を消した。
その間、海の底では緩やかな変化が起きていた。
龍たちの惑星ミシロンから来たエネルギーは特別だった。かつてミシロンで龍が生まれたように、強い意志が現れれば再び集まり、生命として生まれ変わる力を持っていたのである。一度生命となったエネルギーなら、なおさらそうなりやすかった。
龍たちの死骸と、変異に成功した龍が捨てた抜け殻に宿ったエネルギーは、再びゆっくりと集まり始めた。その中心となった意志は「怒り」だった。約束を信じてヒルノルへ渡ってきたにもかかわらず、捨てられ、二度と故郷ミシロンへ戻れなくなったことへの怒りである。
ついにエネルギーは海で数百匹の蛇として再び生まれた。初めは大きいとはいえ数十メートルほどで、イフナの英雄たちはさほど苦労せずに彼らを狩ることができた。しかしイフナたちは、この蛇たちを生み出した未知のエネルギーが、なおも生命を生み出し続ける力を持つことを知らなかった。
生き残った蛇たちは、死んだ蛇のエネルギーを吸収して少しずつ巨大になった。やがて七匹だけが残ると、その大きな口と肥大した体から、いつしか鯨のように見えるようになった。もとはエネルギー体であったため、その姿は容易に変化した。
蛇、あるいは鯨となった彼らを形づくる意志は、「七つの怒り」と呼ばれた。孤立、混乱、復讐、裏切り、破壊、絶望、悲しみ。イフナたちは彼らを「シガリクソル」、すなわち「怒りの子ら」と名付けた。
その頃にはシガリクソルも、最初の怒りがどこから生じたのかを忘れていた。ただ、怒りそのものが生む激しい感情を中心に動くだけだった。彼らは各地の海に散らばり、多くのものを破壊した。
その頃のミシロンでは、終わりの見えない凄惨な内戦が続いていた。同族同士の争いに嫌気が差した一部の家門は、かつて龍族を育てた揺りかごであるヒルノルを思い出した。彼らはミサゴンが残した通路、すなわちミサゴン自身の身体を通ってヒルノルへ渡った。龍たちはまもなくヌオンと衝突し、長い戦いが始まった。
同時に龍たちは、かつて死んだ同族のエネルギーが新たな生命として生まれていることに気づいた。それは、ミサゴンが半神たちと交わした約束を破ったことを意味していた。
その時すでにミサゴンは、龍たちとも具体的な意思疎通を行わない、自然物に近い存在となっていた。龍たちはミサゴンの意志を問うことはできなかったが、ミサゴンのためにシガリクソルを討つことを決め、力を合わせて彼らを狩った。七匹のシガリクソルは、一匹ずつ深い海の底へ沈んでいった。
歳月が流れ、龍もヌオンも、イフナとナチャッシュも姿を消した。三つの大陸には新たな種族が栄えたが、海の底には古代の種が今も沈んでいた。
イフナによって別の次元へ追放されたナチャッシュたちは、再び戻るため、各地に次元の亀裂を作った。特に地下に埋もれた古いナチャッシュの王国「ナチャッシュガル」は、彼らの力が集中する場所だった。
ナチャッシュガルは、現在海底に沈んだ大陸の地下と、旧大陸の一部にまで及ぶ巨大な王国だった。海に面した次元の亀裂を通してこちらの世界を覗いていたナチャッシュたちは、七匹のシガリクソルのうち一匹が、いまだ生きていることに気づいた。
生き残ったシガリクソルが抱いていた感情は「孤立」だった。そのため深海に身を隠し、誰とも接触しなかったので、龍たちですら見つけ出せなかったのである。ナチャッシュたちは最後のシガリクソルの精神を支配し、新たな意志である「憎悪」を吹き込んだ。何を憎むのか。それは平和に生きるすべてのものだった。
「憎悪」となったシガリクソルは、本能的に死んだ兄弟たちが残したエネルギーを探し始めた。新たなエネルギーを飲み込むたびに、彼は果てしなく巨大になり、ついに現代の種族たちの前へ姿を現した。海でこの巨大な怪物を発見した者たちは恐怖に震え、彼を「リヴァイアサン」と名付けた。
リヴァイアサンは、本来ヒルノルでは生まれるはずのない巨大生物だった。その体は重厚に見えるが、内部にはエネルギーだけで成り立つ部分があり、見た目ほど重くはない。また、背中はミシロンの毒性ある大気にも耐えてきた強固な表皮で覆われ、いかなる鋭い槍や剣でも貫けないといわれる。
何対もあるリヴァイアサンの目は、彼が飲み込んだ兄弟たちの目であり、それぞれ異なる場所を見つめているという。抱く意志もすべて異なるため、リヴァイアサンがある孤島を廃墟に変えた時、一対の目から涙が流れたという話も伝わる。
リヴァイアサンの目は五対あるため、今も二匹の兄弟の死骸がどこかに残っているのではないかと推測する者もいる。そして、いつか七匹のシガリクソルがすべて一つとなれば、リヴァイアサンは海を離れ、大地を襲うだろうとも語られている。
さらに伝説は、リヴァイアサンがミシロンへ帰らなかったことで、四人の半神とミサゴンの約束が破られたと伝える。半神たちは世界へ介入しないために姿を隠したが、種族の力だけではどうにもならない事態が訪れれば、再び現れるともいわれている。
四人の半神が戻る日、ミシロンへ続く道もまた開かれるだろう。
韓国公式サイト『ルシウスの記録』より